この記事のポイント
- 東京都心の利回りは約3.7〜3.8%と低めだが、資産価値の安定性が高い
- 横浜のワンルームは約4.3%と都心より高利回りで、資産価値も堅調に推移している
- 表面利回りより実質利回りで比較することが、正確な投資判断の基本となる
- 築年数が上がるほど利回りは高まる傾向があるが、空室・修繕リスクも増大する
- エリアの賃貸需要・人口動態・将来性を加味した総合評価が投資成功の鍵となる
東京都心と横浜、どちらに投資マンションを購入すべきか——この問いに悩む方は少なくありません。端的に言えば、都心は資産価値の安定性が高く、横浜は都心を上回る利回りが期待できる傾向があります。エリアによって利回り水準や資産価値の動きは大きく異なるため、正確な比較なしに投資判断を下すのはリスクが高いといえます。
この記事では、2026年時点のエリア別・物件タイプ別の利回りデータをもとに解説します。表面利回りと実質利回りの違い、立地条件や築年数が資産価値に与える影響まで、投資マンション エリア 資産価値 利回り 比較の観点から体系的に整理しました。投資マンション選びの判断基準を固めたい方は、ぜひ最後までお読みください。
2026年の投資マンション市場の現状
2026年の投資マンション市場は、金利上昇局面にありながらも都心・横浜エリアの資産価値は底堅く、エリアと物件タイプで利回りの格差が広がっています。
市場のトレンド
2026年現在、日本銀行の金融政策転換を受け、住宅ローン・投資ローンの金利は段階的に上昇しています。変動金利の基準となる短期プライムレートが引き上げられた結果、フルローンでの投資判断には以前より慎重さが求められます。
とはいえ、不動産投資の魅力が失われたわけではありません。東京都心や横浜といった主要エリアでは、海外投資家の需要と国内実需が重なり、マンション価格の下落は限定的です。むしろ金利上昇を見越して物件を早期に取得しようとする動きが、2025年後半から2026年にかけて購入需要を下支えしています。
一方、地方都市では人口減少の影響が顕在化しており、高利回りをうたう物件でも入居率が低迷するケースが目立ちます。利回り8〜10%という数字に引き寄せられて地方物件を購入したものの、空室が続いて実質利回りが3%台まで落ち込んだ事例も報告されています。エリアによるリスクとリターンの二極化が一段と鮮明になっているのが、2026年市場の実態です。
エリア別の資産価値の変化
投資マンション エリア 資産価値 利回り 比較という観点で東京都内と横浜を見ると、明確な差が生まれています。東京23区、特に港区・渋谷区・新宿区の都心3区では2023年以降もマンション価格の上昇が続き、2026年時点での中古区分マンションの平均成約価格は1戸あたり4,000万円超の水準です。外国人富裕層の購入需要と、資産インフレへの備えとしての不動産需要が価格を押し上げています。
横浜市は、みなとみらい周辺や武蔵小杉エリアを中心に資産価値が安定しています。東京都心と比べると価格水準は1〜2割低く、2,500万〜3,500万円帯の物件が主流です。ただし横浜市内でも郊外になると価格上昇の恩恵は限られており、駅徒歩10分超の物件は流動性が低下しつつあります。
投資判断で見落とされやすいのが「売却時の流動性」です。資産価値が高いエリアの物件は出口戦略(売却)を立てやすい半面、取得価格が高いため利回りは低くなります。長期保有か短期売却かを判断する上で、エリア別の資産価値の動向を把握しておくことは欠かせません。
投資マンションの利回りの全体像
利回りには「表面利回り」「想定利回り」「実質利回り」の3種類があります。物件広告に記載されているのはほぼ表面利回りです。管理費・修繕積立金・固定資産税・空室損失などを差し引いた実質利回りは、表面利回りより1〜2ポイント低くなるのが一般的です。
2026年時点のエリア別の目安は次のとおりです。東京23区のワンルーム区分マンションの表面利回りは約3.7〜4.0%、横浜市内のワンルームは約4.3〜4.5%です。築20年超の物件では利回りが8%前後に達することもありますが、その分、大規模修繕リスクや設備交換費用が増加します。
初心者が陥りやすいのが、「満室想定」で算出された表面利回りをそのまま信じてしまうことです。実際には年間を通じて空室率が5〜10%発生するケースが多く、都心物件でも実質利回りが2%台になることがあります。投資判断を下す前に、空室率・管理コスト・ローン返済額を加味した実質利回りを自分で計算することをお勧めします。
エリア別投資マンションの利回り比較
東京都内の利回りは3〜4%台と低めだが安定性が高く、横浜など郊外は4%台半ばと高利回りを狙いやすい傾向があります。
東京都内の利回り
東京都内の投資マンションは、利回りが低い分、安定した賃貸需要が見込める点が最大の強みです。2025年10月時点のデータによると、東京23区の区分マンション(ワンルーム)の期待利回りは約3.7%、ファミリータイプは約3.8%とされています。
数字だけ見ると物足りなく感じるかもしれません。ただ、都内は人口流入が続いており、渋谷・新宿・港区といった都心エリアでは空室率が低く、安定したキャッシュフローを確保しやすい環境にあります。港区の築5年以内ワンルームであれば、月額賃料12〜14万円程度が相場で、物件価格は4,000〜5,000万円台が中心です。表面利回りは3%前後に留まりますが、空室期間が短いため実質的な収益は安定しやすいといえます。
見落とされがちなリスクが「管理費・修繕積立金の上昇」です。都内の新築タワーマンションでは、築10〜15年を過ぎると修繕積立金が月額2〜3万円以上に跳ね上がるケースがあり、実質利回りが想定より0.5〜1%程度低下することもあります。購入前に長期修繕計画を必ず確認してください。
地方都市の利回り
横浜をはじめとする首都圏郊外や地方都市では、東京都内より利回りが高くなる傾向があります。横浜のワンルームマンションの期待利回りは約4.3%、ファミリータイプは約4.4%です。名古屋・大阪・福岡といった地方主要都市では5〜7%台の物件も珍しくなく、地方の中小都市では8〜10%に達するケースもあります。
ただし、高利回りにはリスクが伴います。地方では人口減少が進むエリアも多く、賃貸需要が弱い地域では空室が長期化しやすいです。たとえば表面利回り9%の物件でも、空室率が30%に達すると実質利回りは6%台まで下がります。そこから管理コストや修繕費を差し引けば、手残りはさらに少なくなります。
横浜は例外的なポジションにあります。東京へのアクセスが良好で、みなとみらいエリアや武蔵小杉周辺では継続的な人口流入が続いており、都心に近い安定性と郊外ならではの利回りの高さを両立しやすいエリアです。首都圏での投資を検討するなら、横浜は比較検討の対象として欠かせません。
エリア別の利回りランキング
以下に、主要エリアの投資マンション(区分・ワンルーム)の期待利回りをまとめます。数値は2025年時点の市場動向を踏まえた目安です。
エリア | 期待利回り(目安) | 特徴 |
東京23区(都心5区) | 3.2〜3.7% | 安定性最高、空室リスク低 |
東京23区(外周区) | 3.7〜4.2% | バランス型、需要安定 |
横浜市 | 4.3〜4.8% | 都心アクセス良、利回りやや高め |
大阪市 | 4.5〜5.5% | インバウンド需要あり、流動性高 |
名古屋市 | 5.0〜6.0% | 製造業雇用に依存、安定感あり |
地方中小都市 | 7.0〜10%超 | 高利回りだが空室・流動性リスク大 |
この表から読み取れるのは、利回りと安定性がトレードオフの関係にあるという事実です。「利回りが高い=良い物件」とは一概に言えません。自分のリスク許容度と保有期間を明確にした上で、投資マンション エリア 資産価値 利回り 比較の観点も含めて総合的に評価することが、長期的な収益確保につながります。
物件タイプ別の利回りと資産価値

物件タイプによって利回りの水準と資産価値の安定性は大きく異なり、タイプごとの特性を理解することが投資判断の出発点になります。
区分マンションの利回り
区分マンションとは、マンションの一室を単独で所有する投資形態です。都心・横浜ともに流通量が多く、不動産投資を始める方が最初に検討するケースが多いタイプといえます。
利回りの水準を見ると、東京23区の区分マンションの期待利回りは約3.7%前後です。横浜では4.3〜4.4%程度と、都心よりやや高めに推移しています。数字だけ見ると低く感じるかもしれませんが、区分マンションは流動性が高く、売却時に買い手を見つけやすい点が強みです。資産価値の面でも、都心の駅近物件は中長期にわたって価格が底堅い傾向があります。
注意したいのは、管理費・修繕積立金の負担です。月々の固定コストとして1万〜3万円程度かかることが多く、「表面利回り」だけで判断すると、実際の手取り収益(実質利回り)は0.5〜1.0ポイント程度低下します。物件を比較する際は、必ず実質利回りで計算することをお勧めします。
一棟マンションの利回り
一棟マンションは建物全体を購入する投資形態で、区分マンションと比べて投資規模が大きくなります。取得価格は都心では数億円規模に達することも多く、横浜でも立地によっては1億円を超えるケースが一般的です。
利回りの目安は、都心の一棟マンションで4〜5%台、横浜では5〜6%台が多く見られます。区分マンションより高めの利回りが期待できる理由は、複数の賃料収入を一本化できるためです。空室が1〜2室出ても収益が完全にゼロになるリスクを分散できる点が、一棟物件の大きな特長です。
ただし、管理コストも相応に大きくなります。エレベーターや共用部の修繕費、管理会社への委託費などを合算すると、年間の経費率が収入の20〜30%に達することもあります。融資審査も厳しくなるため、自己資金の準備と金融機関との関係構築が投資実現のカギになります。エリア別で資産価値を比較する場合、一棟物件は土地の持分が含まれるため、都心・横浜の好立地では長期的な価値の下支えが期待できます。
ワンルームマンションの利回り
ワンルームマンションは単身者向けの小型区分マンションです。投資用マンションの中でも取得価格が比較的低く、都心では1,500万〜3,000万円程度、横浜では1,000万〜2,500万円程度の物件が中心です。
利回りの水準は、新築ワンルームで3.5〜4.5%程度です。築10年以上になると5〜7%台に上昇するケースもあります。ただし新築は購入直後から価格が下落しやすく、売却時に損失が出るリスクがある点は押さえておく必要があります。一方、築20年前後の中古物件は表面利回りが8%を超えることもありますが、設備の老朽化による修繕費の増加や、入居者確保の難易度上昇も考慮しなければなりません。
投資マンション エリア 資産価値 利回り 比較の観点でワンルームを評価する際、賃料単価(1㎡あたりの賃料)が高い反面、空室になると収入がゼロになるリスクも念頭に置く必要があります。都心や横浜の主要駅徒歩10分以内であれば入居率は安定しやすいですが、駅から遠い物件では空室期間が長引く可能性があります。利回りの数字だけでなく、エリアの賃貸需要と物件の競争力をセットで確認することが、実用的な投資判断につながります。
利回りの計算方法と注意点
表面利回りと実質利回りの差を正確に把握することが、投資マンションで失敗しない収益計算の出発点です。
表面利回りと実質利回りの違い
投資マンションの広告に掲載されている「利回り」は、ほぼ例外なく「表面利回り」です。計算式は「年間賃料収入 ÷ 物件購入価格 × 100」とシンプルです。購入価格2,000万円の物件が月8万円の賃料を得られるケースでは、年間賃料は96万円なので表面利回りは4.8%になります。
実質利回りは、管理費・修繕積立金・固定資産税・火災保険料・仲介手数料といった諸経費を差し引いて計算します。式は「(年間賃料収入 − 年間諸経費)÷(物件購入価格 + 取得諸費用)× 100」です。先ほどの例で年間諸経費が20万円、取得諸費用が100万円かかった場合、実質利回りは(96万円 − 20万円)÷ 2,100万円 × 100 = 約3.6%まで下がります。
表面利回りと実質利回りの差が1〜2%程度開くことは珍しくありません。この差を見落としたまま購入すると、手元に残るキャッシュフローが想定を大きく下回ります。エリア別・利回り比較をする際は、必ず実質利回りベースで横並びにして判断してください。
想定利回りの考え方
想定利回りとは、満室を前提として計算した利回りのことです。空室がゼロという理想状態を仮定するため、実態より高く出やすい点に注意が必要です。広告に「想定利回り7%」と記載されていても、実際の入居率が80%であれば実効的な利回りは約5.6%に落ちます。
地方都市の物件は賃貸需要の変動が大きく、想定利回りと実態の乖離が顕著になりがちです。横浜や東京都内の物件と地方物件を利回り比較する際は、エリアの平均入居率を調べたうえで「稼働率を加味した利回り」を試算しましょう。入居率90%を想定するなら、想定利回りに0.9を掛けた数値を基準にするのが現実的です。
さらに、想定利回りが現在の相場賃料ではなく過去の賃料設定で計算されているケースもあります。築年数が経過した物件では賃料が下落していることも多いため、周辺の現行募集賃料と照らし合わせ、想定賃料の妥当性を確認してください。
利回りを高めるためのポイント
利回りを改善するには、分子(収入)を増やすか、分母(コスト)を減らすかのどちらかです。
賃料設定の見直しから始めるのが手軽です。周辺相場より低く設定されたままの物件は、適正賃料へ引き上げるだけで利回りが改善します。リノベーションで設備を刷新し、賃料を5〜10%アップさせた事例も多くあります。ただし、リノベーション費用は通常100〜300万円程度かかるため、回収期間を試算してから判断してください。
管理コストの見直しも効果的です。管理委託費は賃料の5〜8%が相場ですが、複数の管理会社を比較することで年間数万円単位の削減が可能です。修繕積立金の使途も定期的に確認し、不要な支出がないかチェックしましょう。
投資判断で見落とされやすいのが、ローン返済を考慮しない利回り計算です。自己資金だけで購入する場合と、ローンを活用するレバレッジ投資では手元キャッシュフローが大きく異なります。利回りの数字だけを追うのではなく、毎月のキャッシュフローがプラスになるかを確認したうえで、投資マンションのエリア・資産価値・利回りを総合的に比較して投資判断を行ってください。
投資マンション選びのポイント

投資マンションは立地・築年数・入居率の3軸で総合的に評価することで、利回りと資産価値の両立が可能になります。
立地条件の重要性
投資マンションの収益性を左右する最大の要素は、立地です。駅からの距離、周辺の生活利便性、エリアの将来性——これらが入居率と賃料水準に直結します。
ワンルームマンションであれば、最寄り駅から徒歩10分以内が賃貸需要を維持するうえでの目安です。徒歩15分を超えると、同じエリアでも空室期間が長引くリスクが高まります。たとえば横浜市内でも、みなとみらい線沿線の物件とバス便のみの郊外物件では、表面利回りが同程度でも実質利回りに1〜2ポイント近い差が生じるケースがあります。
都心と横浜を比較すると、東京23区は賃料水準が高い反面、物件価格も高く、期待利回りは3.7%前後にとどまります。横浜のワンルームは4.3%程度と都心より高めですが、エリアによっては賃貸需要が薄い地域も存在します。利回りの数字だけで判断するのではなく、「その地域に住み続けたい人が継続的にいるか」という視点で立地を精査してください。
再開発計画や交通インフラの整備情報も見落とせません。2026年時点で横浜市内では複数の大規模開発が進行中であり、エリアの将来性を踏まえた判断が長期収益を左右します。国土交通省の都市計画情報や自治体の公開資料を定期的に確認する習慣をつけておきましょう。
築年数と管理状態の影響
築年数は利回りと資産価値の両面に影響します。新築物件の表面利回りは4%台前半が一般的ですが、築20年を超えると8%を超えるケースもあります。ただし、高利回りには必ず理由があります。
築古物件で見落としやすいのが「大規模修繕費の積立不足」です。管理組合の修繕積立金残高が不足している物件では、将来的に一時金の徴収が発生し、想定外の出費につながります。購入前に管理組合の総会議事録と修繕積立金の残高を確認してください。これらは売主や仲介業者に請求できる書類です。
1981年以前に建築確認を受けた旧耐震基準の物件は、融資が通りにくいだけでなく、売却時の買い手も限られます。資産価値の維持を優先するなら、1981年6月以降の新耐震基準適合物件を選ぶのが基本です。
管理状態は、共用部の清掃状況や掲示板の整理具合といった目視確認からも判断できます。管理が行き届いた物件は入居者の満足度が高く、長期入居につながりやすい傾向があります。築年数だけでなく「どう管理されてきたか」を合わせて見ることが、物件タイプ別の投資判断において欠かせません。
入居率と賃貸需要の関係
利回り計算の前提となるのが入居率です。表面利回りは満室想定で算出されますが、実際の収益は空室率に大きく左右されます。年間空室率が10%になるだけで、実質利回りは表面利回りから1ポイント以上下がることも珍しくありません。
エリア別の賃貸需要を把握するには、SUUMO・HOME'Sなどのポータルサイトで同条件の競合物件数と掲載期間を確認する方法が有効です。掲載から1か月以上経過している物件が多いエリアは、需給バランスが崩れているサインと見てください。
東京都内では単身者向けワンルームの需要が安定しています。横浜市内ではファミリー向け物件の需要も高く、ファミリータイプの期待利回りは4.4%程度と報告されています。ファミリー層は一度入居すると長期間住み続ける傾向があるため、空室リスクを抑えたい投資家には選びやすい物件タイプです。
賃貸需要は大学・企業・病院などの需要源との距離にも左右されます。周辺の主要施設が移転・閉鎖した事例は全国に複数あり、単一の需要源に依存するエリアはリスクが高くなります。複数の需要源が重なるエリアを選ぶことが、安定した入居率の維持につながります。
2026年の投資戦略とリスク管理

2026年の投資判断では、利回りの高さだけでなく空室リスク・金利上昇・資産価値の維持を総合的に見極めることが収益を左右します。
高利回り物件のリスク
高利回り物件には、必ず相応のリスクが潜んでいます。表面利回りが8〜10%と高い地方都市の区分マンションは、賃貸需要が弱いエリアに立地しているケースが少なくありません。入居者が退去した後、次の入居者が決まるまでに6ヶ月〜1年かかる物件も珍しくなく、その間の家賃収入はゼロです。表面利回り10%の物件でも、空室が3ヶ月続けば実質的な年間利回りは7.5%まで落ち込みます。
築年数も見落とせないポイントです。築20年超の物件は表面利回りが8%を超えることがありますが、大規模修繕費が1戸あたり100〜200万円規模で発生するリスクがあります。修繕積立金が不足している物件では、突発的な出費が収益を大幅に圧迫します。購入前に修繕履歴と積立金残高を必ず確認してください。
2026年時点では、日本銀行の金融政策の転換により変動金利の上昇が続いています。フルローンで高利回り物件を取得した場合、金利が1%上昇するだけで月々の返済額が数万円増え、キャッシュフローがマイナスに転じる恐れがあります。高利回りに飛びつく前に、金利上昇シナリオでのシミュレーションを行うことを強くお勧めします。
資産価値を維持するための戦略
投資マンションの資産価値は、購入後の管理状態と立地の将来性によって大きく左右されます。都心や横浜などの主要エリアでは、再開発や交通インフラの整備が資産価値を下支えする傾向がありますが、それだけに頼るのは危険です。
資産価値を維持する具体的な手段の一つが、定期的なリノベーションです。築10〜15年のタイミングでキッチンや浴室を刷新すると、賃料を5〜10%引き上げられるケースがあります。費用は1戸あたり50〜150万円程度ですが、入居率の向上と賃料維持につながり、長期的には投資回収できる場合がほとんどです。
管理会社の選定も資産価値に直結します。管理が行き届いていない物件は共用部の劣化が早く、入居者の満足度が下がります。管理費の相場は賃料の5〜7%程度ですが、対応品質の低い管理会社に任せると空室率が上がり、結果として資産価値の下落を招きます。複数の管理会社を比較し、入居率の実績や対応スピードを確認した上で選ぶことが収益の安定につながります。
エリア別の資産価値という観点では、東京都内の主要駅徒歩10分以内の物件は価格下落リスクが相対的に低い傾向があります。横浜も同様で、みなとみらい線沿線や横浜駅周辺は賃貸需要が安定しており、売却時の出口戦略を描きやすいエリアです。
投資判断における注意点
投資判断で最も陥りやすい失敗は、表面利回りだけを見て購入を決めてしまうことです。実質利回りは、管理費・修繕積立金・固定資産税・火災保険料などの経費を差し引いて計算します。たとえば表面利回り6%の物件でも、年間経費が賃料収入の20%を占めれば実質利回りは4.8%まで下がります。購入前に必ず実質利回りを自分で計算してください。
融資条件の確認も欠かせません。2026年時点では金利上昇局面にあるため、固定金利と変動金利の選択が収益に大きく影響します。変動金利で借り入れる場合は、金利が現状より1〜2%上昇してもキャッシュフローがプラスを維持できるかどうかを事前にシミュレーションしておくことが不可欠です。
物件タイプ別の特性も把握しておきましょう。ワンルームは流動性が高い一方、法人契約が取りにくく入居者の入れ替わりが激しい傾向があります。ファミリータイプは入居期間が長くなりやすいですが、空室になった際の家賃損失は大きくなります。どちらが自分のリスク許容度に合っているかを明確にした上で、投資マンション エリア 資産価値 利回り 比較の視点を持ちながら物件選びを進めてください。
まとめ:投資マンションの利回りと資産価値を理解する
都心と横浜の投資マンションは利回りと資産価値のバランスが異なり、エリア特性を踏まえた投資判断が長期収益を左右します。
投資判断のための要点
都心(東京23区)と横浜を比較すると、利回りの数値は横浜のほうが高くなります。東京23区のワンルームマンションの期待利回りが約3.7%前後なのに対し、横浜のワンルームは4.3%程度です。この差は一見小さく見えますが、物件価格が数千万円規模になれば、年間の手取り収益に数十万円単位の開きが出てきます。
ただし、利回りの高さだけで物件を選ぶのは危険です。投資マンションの資産価値は、賃料収入だけでなく売却時の価格にも大きく左右されます。都心の物件は流動性が高く、売りたいタイミングで買い手が見つかりやすい点が強みです。横浜でも、駅徒歩5分以内・みなとみらい線や東横線沿線といった好立地であれば、資産価値の維持力が都心に匹敵するケースもあります。
実質利回りを計算する際には、管理費・修繕積立金・固定資産税・空室期間を必ず加味してください。表面利回りが5%でも、これらの経費を差し引いた実質利回りが3%を下回ることは珍しくありません。特に築20年超の物件は修繕積立金が増額されるリスクがあり、購入前に長期修繕計画を確認しておくことが欠かせません。
物件タイプ別に見ると、ワンルームは単身者需要が安定している都心・横浜中心部では空室リスクが低い傾向があります。ファミリータイプは賃料単価こそ高いものの、退去時の空室期間が長くなりがちです。初心者であれば、まずワンルームで運営を経験し、キャッシュフローの実態を把握してからファミリータイプへ拡張していくのが現実的な流れです。
投資判断の目安として「実質利回り3.5%以上、かつ駅徒歩10分以内、築15年以内」を一つの基準に置くと、エリア別の資産価値と収益性のバランスを取りやすくなります。
今後の市場動向の予測
2026年時点の不動産投資市場は、金利動向と人口動態という二つの軸で読み解く必要があります。日本銀行は政策金利の引き上げを段階的に進めており、変動金利型ローンを利用している投資家にとっては返済額の増加がキャッシュフローを直接圧迫するリスクがあります。金利が1%上昇すると、3,000万円の借入では年間約30万円の利払い増となる計算です。固定金利での借入や、自己資金比率を高めた購入計画を検討する余地があります。
人口動態の面では、東京都心への人口集中は引き続き続く見通しです。港区・渋谷区・新宿区などの都心3区は外国人居住者の増加も加わり、賃貸需要は底堅く推移しています。横浜は東京への通勤圏として人口が維持されており、みなとみらい地区の再開発効果もあって中長期的な賃貸需要は安定的です。
一方で注意すべき点もあります。新築マンション価格の高騰により、都心の表面利回りはさらに低下する可能性があります。利回り3%台前半の物件は、金利上昇局面では実質的なキャッシュフローがマイナスに転じるリスクをはらんでいます。こうした環境下では、築10〜15年の中古物件を割安に取得し、リノベーションで賃料を引き上げる戦略が注目されています。
地方都市は表面上の利回りが8〜10%と高く見えますが、人口減少エリアでは空室率の上昇が続いており、売却時の出口戦略が立てにくいケースもあります。利回り比較をする際は、エリアの将来人口推計や企業・大学の立地動向も合わせて確認することで、より精度の高い投資判断につながります。
不動産投資の利回りとは?おさらい
不動産投資の利回りとは、物件価格に対して年間でどれだけの収益を得られるかを示す指標であり、投資判断の基本となる数値です。
ここまでエリア別・物件タイプ別の利回りを見てきましたが、改めて不動産投資における「利回り」の定義と、実効性の高い計算方法をおさらいしておきましょう。
不動産投資を検討するなら、まず「利回り」の概念を押さえておく必要があります。利回りとは、投資した金額に対して1年間で得られる収益の割合のことです。たとえば2,000万円で購入したマンションが年間100万円の家賃収入を生む場合、利回りは5.0%になります。
利回りには主に3種類あります。
表面利回り(グロス利回り)は、最もシンプルな計算式で求められます。「年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100」で算出でき、物件の概算収益力を素早く把握するのに向いています。ただし、管理費や修繕積立金、固定資産税といったコストを含まないため、実態より高く見えがちな点に注意が必要です。
想定利回りは、満室状態を前提として計算した利回りです。物件広告に掲載されている利回りの多くはこのタイプにあたります。空室が発生した瞬間に実態と乖離するため、数字をそのまま信じるのは禁物です。空室率10%が続けば、想定5.0%の利回りは実質4.5%程度まで落ちます。
実質利回り(ネット利回り)は、年間家賃収入から管理費・固定資産税・修繕費などの諸経費を差し引いた手取り収益を、物件価格に購入時の諸費用(仲介手数料・登記費用など、通常は物件価格の7〜10%程度)を加えた総投資額で割って求めます。実際の収益性を最も正確に反映する指標です。
計算式で示すと以下のとおりです。
実質利回り(%)=(年間家賃収入 - 年間諸経費)÷(物件価格 + 購入諸費用)× 100
具体例で確認します。物件価格2,000万円、購入諸費用160万円、年間家賃収入120万円、年間諸経費30万円(管理費・修繕積立金・固定資産税の合計)の場合、実質利回りは「(120万円 - 30万円)÷(2,000万円 + 160万円)× 100 = 約4.17%」となります。表面利回りの6.0%とは大きな開きがあることがわかります。
エリア別資産価値・利回りを比較する際も、この実質利回りの差が判断の核心になります。都心部では表面利回りが3〜4%台でも、空室リスクが低く安定した収益が見込めます。一方、地方都市では表面利回りが8〜10%に見えても、諸経費や空室損を加味すると実質利回りはそれを大きく下回るケースが珍しくありません。
初心者がつまずきやすいのは、「表面利回りで物件を比較してしまう」点です。広告の数字だけで判断すると、実際の手取りが想定より30〜40%少なかったという事態も起こり得ます。物件タイプ別・エリア別に実質利回りを計算し直す習慣を持つことが、適切な投資判断への第一歩です。
一棟アパート
一棟アパートは区分マンションに比べて投資規模が大きくなるものの、都心より横浜・郊外エリアの方が利回りが高く、効率的な資産形成を狙いやすい特徴があります。
一棟アパートは、区分マンションとは根本的に収益の仕組みが異なります。複数戸を一括で所有するため、1戸が空室になっても他の部屋の家賃収入でカバーできる「リスク分散効果」が働きます。これが区分所有との最大の違いです。
都心と横浜の利回り差は明確に存在する
東京都心(千代田区・港区・渋谷区など)の一棟アパートの表面利回りは、おおむね4〜5%台が相場です。物件価格が高騰しているため、家賃水準が高くても利回りは圧縮されます。一方、横浜市内(鶴見区・保土ケ谷区・金沢区など)では5〜7%台の物件が比較的見つかりやすく、エリア別資産価値と利回りのバランスが取れています。
横浜は東京へのアクセスが良く、安定した賃貸需要が続いています。単身者向けワンルームだけでなくファミリータイプの需要も根強いため、物件タイプ別に戦略を立てやすいエリアです。
実質利回りで見ると数字は変わる
表面利回りだけで判断するのは危険です。一棟アパートには管理費・修繕積立費・固定資産税・火災保険料・入居募集費用など、年間で家賃収入の15〜25%程度の経費がかかるのが一般的です。
例えば、表面利回り6%の物件でも、経費率20%で計算すると実質利回りは約4.8%になります。さらに空室率を10%と見込めば、約4.3%まで下がります。利回りを試算する際は、この「経費と空室のダブル影響」を必ず織り込んでください。
築年数によるリスクと収益の変化
一棟アパートで見落とされがちなのが、築年数に応じた大規模修繕のコストです。築20年を超えた物件は表面利回りが8%を超えるケースもありますが、外壁塗装・屋根補修・給排水管の交換などで数百万円単位の出費が生じることがあります。
横浜エリアの築15〜25年の木造アパートを例に挙げます。購入価格5,000万円・年間家賃収入380万円で表面利回り7.6%という物件があったとします。購入後5年以内に大規模修繕が必要になった場合、修繕費500万円を加算すると実質的な利回りは大幅に低下します。購入前にホームインスペクション(建物診断)を実施し、修繕履歴を確認することが欠かせません。
融資条件がエリアによって異なる点にも注意
金融機関の融資姿勢は、物件の所在地によって変わります。東京都内の物件は担保評価が高く、融資額・融資期間ともに有利な条件を引き出しやすい傾向があります。横浜市内も政令指定都市として評価が高く、都心に準じた融資条件を得やすいエリアです。
一方、神奈川県内でも郊外の市町村になると、融資期間が短縮されたり自己資金の比率を高く求められるケースがあります。利回りが高くても融資条件が厳しければ、手元のキャッシュフローは想定を下回ります。投資判断の段階で複数の金融機関に事前相談を行い、融資シミュレーションを比較しておくことをお勧めします。
投資マンション エリア 資産価値 利回り 比較の観点から都心と横浜を評価する際、一棟アパートは「表面利回り・実質利回り・修繕リスク・融資条件」の4軸で判断することが、失敗しない投資の基本です。
まとめ
都心(東京)と横浜の投資マンションを比較すると、それぞれに明確な特徴があります。都心は利回りこそ低めですが、資産価値の安定性という点では一歩リードしています。一方、横浜は相対的に高い利回りが期待できるエリアです。
収益性は物件タイプや築年数によっても大きく変わります。表面利回りだけを見て判断するのではなく、実質利回りを軸に検討することが投資マンション エリア 資産価値 利回り 比較の基本です。立地条件・入居率・管理状態・賃貸需要といった要素を組み合わせて評価することが、長期的な資産形成への近道になります。
エリア別の資産価値や利回りについてさらに詳しく知りたい方、自分の投資方針に合った物件選びを相談したい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。専門家が個別の状況に応じたアドバイスをご提供します。
※掲載内容は執筆時点の情報です。最新情報は各自治体・関係機関の公式ホームページをご確認ください。
監修・執筆
鳰川 弥
宅地建物取引士
私営業スタイル ~接客時に大切にしていること~
いつでもお客様のご相談にお答えできるよう、横浜元町店の開店時に会社からすぐ近くの場所に引っ越してまいりました。それ程この仕事が好きな訳ですが、その根底には「お客様のお役に立ちたい」という想いがございます。
「お客様の幸せに繋がるご提案をさせていただき、お客様の笑顔に繋げるお手伝いをする。」今後もお客様のお役に立てるよう、より一層の精進を重ねてまいります。
よくあるご質問
東京都心と横浜では投資マンションの利回りにどのくらい差がありますか?
2026年時点のデータでは、東京23区の区分マンションの期待利回りは約3.7%、横浜のワンルームは約4.3%と、横浜の方が0.5〜0.6ポイント程度高い傾向にあります。ただし利回りが高いほどリスクも伴うため、実質利回りや空室率も合わせて確認することが重要です。
表面利回りと実質利回りの違いは何ですか?
表面利回りは「年間家賃収入÷物件購入価格×100」で算出されるシンプルな指標です。一方、実質利回りは管理費・修繕積立金・税金などの経費を差し引いた収益で計算するため、より正確な収益性を把握できます。投資判断では実質利回りを基準にすることが推奨されます。
投資マンションの利回りの目安はどのくらいですか?
エリアや物件タイプによって異なりますが、都心では3〜4%台、地方都市では5〜8%台が一般的な目安です。新築物件は利回りが低め(約3.5%前後)で、築20年以上になると8%を超えるケースもあります。
投資マンション選びで利回り以外に重視すべきポイントは何ですか?
立地条件・入居率・築年数・管理状態・賃貸需要の強さが重要な判断基準です。特にエリアの人口動態や将来の開発計画は資産価値に直結します。融資条件や出口戦略(売却時の流動性)も含めて総合的に評価することが、長期的な投資成功につながります。
横浜の投資マンションは資産価値が下がりやすいですか?
横浜は東京都心に次ぐ大都市圏に位置し、交通利便性や再開発エリアの拡大により資産価値は比較的安定しています。ただし、駅距離や周辺の賃貸需要によって物件ごとに差があるため、エリア内でも立地の精査が必要です。都心と比較すると価格上昇の勢いはやや緩やかですが、安定した賃貸需要が見込めるエリアも多くあります。